毎週日曜日の「ナンパ大作戦」が失敗に失敗を重ねていたある日のことだ。
おっさんと知り合いに
いつものように五稜郭の芝生に座り込んでぐだぐたしていた時に、
「君ら高校生?」
と声をかけられた。
声の主は30代半ばのおっさんだった。
今でいうニート
かわいこちゃんをゲットしに来ているのに、おっさんと話をしてどうする。
最初は適当にあしらっていたが、少し話してみると悪い人ではないようだった。
人なつっこくて害はなさそうなので、僕ら3人はおっさんといろいろ話をした。
おっさんは五稜郭から徒歩圏内に住んでいた。
仕事はしておらず、両親と住んでいる。
暇なので一日中五稜郭あたりをうろうろしているらしい。
今で言うニートであろう。
本場のポルノ雑誌
適当に聞き流していたのだが、おっさんは聞き捨てならないことを言った。
「アメリカのポルノ雑誌持ってるけど、見たい?」
まだAVもネットもない時代である。
女性の裸が見たければ、それ用の雑誌を買うしか手段はなかった。
ただ、日本の場合、法律の規制によって、公序良俗に反するという理由で肝心の所は黒く塗り潰されており、迫力に欠けること甚だしいのだ。
一方、米国にはそんなくだらない規制はない。
すっぽんぽんである。
ありのままである。
「見たい!」
「見たい!」
「見たい!」
僕ら童貞3人組高校生は、声をそろえたのだ。
金髪のチアリーダー
「ちょっと家に戻って取ってくるから、20分くらい待ってて」。
おっさんはそう言うと、さびの浮いたチャリンコにまたがり去って行った。
30分後。
おっさんは戻ってきた。3冊ほど雑誌を抱えていた。
僕ら3人とおっさんは、五稜郭の芝生に車座になって真ん中に雑誌を置いた。
まず見たのは、金髪の20代半ばとおぼしき女性が表紙のポルノ雑誌である。
まあ美人の部類に入るであろう金髪のおねーちゃんが、チアリーダー姿で写っていた。
ついにそのときが
ページをめくるごとに、おねーちゃんは少しずつ服を脱いでいき、ついにはパンツも脱いですっぽんぽんの立ち姿になった。
あそこの毛は金髪である。
「へー、金髪は金髪なのね。」
などと関心していると、次のページには衝撃的な写真が載っていた。
金髪ねーちゃんが大きく足を広げ、笑顔で愛想を振りまいていた。
お股の間は丸見えである。
それは僕が想像していたのとは全く違っていた。
日本人とアメリカ人の違い
それまで僕が見た女性のあそこは、縦に一本線が入っているだけのまあシンプルなものだった。
しかし、金髪ねーちゃんのあそこは、極めて複雑で、生々しく、そこだけが別の生命体のようであった。
予想外の光景に驚き、今までの経験から導き出した僕の結論は、
「日本人は縦線一本で、アメリカ人はこうなのね。」
であった。
日本人もアメリカ人も
それから2年。
大学生になって、僕は日本人の女性と初体験した。
実は日本人の女性もこうなのであった。