体言止めは使わない

2021/12/29

 他に避けた方がいい表現に体言止めがあります。体言止めは、文章の最後が名詞で終わる文章のことです。

「日本は他の先進国に比べ、教育への投資額が少ない」というのが一般的な文章の流れですが、「他の先進国に比べ教育への投資が少ない日本」と書くのが体言止めです。 

 主語と述語の関係がわかりづらい

 体言止めにすると、最後の名詞が強調されます。うまく使えば、読者に強い印象を与えたり、文章のリズムを変えたりする効果がありますが、使い方が難しいです。前述の文章のように、主語が最後にきたりするので、主語と述語の関係が分かりづらくなります。すらすら読めるという文章の鉄則から外れる可能性があります。また、多用すると文章がぶつ切れになって読みにくくなります。よほど書き慣れるまでは、体言止めは封印しましょう。

〝ツメ〟は98%が不要

ツメも使わないようにします。ツメとは、〝〟の記号で単語を括って際立たせる手法です。

「今後原発にどう向き合うかは、若者たちの〝未来〟を左右する」

といった使い方です。

例文を読んで分かると思いますが、〝〟の98%は無くても意味が通じます。

読者には書き手の意図が伝わらない

 書いている本人は、単語に含蓄を持たせたり特別な意味を込めたりするために使っています。〝〟が好きでよく使う人がいますが、読者には書き手の意図が伝わっているとは言えない場合がほとんどです。よほど効果的な場合以外は使わないようにします。

記号や絵文字も使わない

ほかに、「!」や「?」も避けましょう。絵文字も同様です。ラインでは頻繁に使われていますが、一般的な文章を書く場合には向きません。