昔、ピアスの多い子とつきあっていた。1歳の子供がいるシンママである。21歳の童顔でショートカットのかわいい子だった。子供が生まれてからダンナの浮気で離婚し、精神的に不安定だった。かなり年上の僕に、精神的にも金銭的にも頼る状態だった。僕は彼女の事が大好きだったので、家賃や食費などを援助し、子供の世話もしていた。
入れたばかりの舌ピ
不安定な気持ちを埋めるように、会うたびに彼女のピアスの数は増えていき、つきあって半年立つと左右の耳にそれぞれ4つ、左右の眉毛にそれぞれ1つのピアスになっていた。
その日はホテルに行った。前日に舌の先にピアスを入れたばかりだということだった。
感じさせようと頑張る僕
「まだ痛いから今日はキスはダメよ」。
そう言われて、ちょっと残念だなと思いながら、僕は彼女を感じさせようと頑張っていた。胸からくびれた脇腹と舌を這わせていき、足の間に潜り込んで肝心の場所を一生懸命なめた。
7、8分はたっただろうか。
それは「あかんべー」なのか???
攻撃の効果を見極めようと、僕は上目遣いに彼女の顔を見上げた。そして愕然としたのである。
彼女は、舌を大きく出し、舌先のピアスのネジを止め直していた。入れたばかりのピアスのネジが緩んだのであろう。あかんべーをしているようにも見えた。僕はあまりの出来事に、全身の力が抜けていくのを感じた。
彼女は子供との生活のために僕を選んだ。そのことがようやくわかった。