長めの原稿を書くときは、1つの視点からだけで書いてはいけません。全体像を見失うからです。
細部に分け入る虫の目と、全体を俯瞰する鳥の目の2つが必要です。
米国の立ち退き問題
例えば、米国で問題になっているのが、今住んでいる家を追われる人が大量に発生するかもしれないという現実です。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現在は家賃が払えなくなった人への立ち退き猶予措置がとられていますが、いずれ期限切れになるからです。
コロナ過がもたらした深刻な社会問題であり、もう少し視野を広げると米国の経済格差の広がりが背景にあります。
ケース事例を細かく書く
この原稿を書くのに欠かせないのが、現実に立ち退きの危機にある人の声です。
私なら、テキサス在住の○○さんがウォルマートで買い物をしている場面から書き始めます。
本当は買い物かごに入れたい食材を我慢して普段生活している様子を具体的に書きます。
今後の就業やクレカに影響
毎月の収入と支出額がいくらなのか、まっとうに働き、支出を切り詰めても家賃が払えないのはなぜなのかを読者に分かってもらう必要があります。
家を失えば就業は難しくなりますし、クレジットカードも持てなくなる可能性があります。
○○さんはホームレスに転落する瀬戸際に立っているのです。これが虫の目です。
コロナで顕在化する格差問題
鳥の目では、全米で○○さんと同じ立場に立たされている人がどれだけいるのか、なぜそのような状態におかれているのかをマクロの視点で分析します。
コロナの影響による休業の広がり、失業率の高止まり、企業が欲しい人材と就業希望者のミスマッチなどが原因として考えられます。
米国のみならず、世界で問題になっている格差拡大のしわ寄せが、コロナ禍で1番弱い部分に現れているのです。
ここは具体的なデータ、専門家の分析などを材料に書きます。
虫の目と鳥の目が合わさってこそ、説得力のある原稿になります。